パソコンアンプ製作記                                                                             

TDA7052Aアンプ製作記です。
パソコンは付属品のスピーカーを何となく使っていました。音を聴くというより効果音だけ鳴らしている状態でしたが昨今、音質が気になるようになり自作する事にしました。
17cm×17cmサイズでCDより二周りほどの大きさの躯体に収まりました。しかもパーツの点数も僅かです。

ミニサイズなので設置が容易です。しかも発熱しないので場所を選びません。

FOSTEX UP120を指定箱容量の半分以下のサイズで底面バスレフの箱に入れてみたら驚きの優秀な音が飛び出しました。理由は何故なのか分からぬまま、音を楽しんでいます。

  

   

 

 
 
TDA7052STD基板キット





品質の高さで評価の高いaudioworksさんの基板キットを購入しました。
なんと裏と表の二重の配線基板です。初めて御目にかかる堅牢さです。

金メッキピンを挿しこむ箇所も頑丈に仕上げてあります。
ドライバーの先でピンの先端を開くと、シッカリとカシメが効きます。
基板に添付された部品をハンダ付けした後の画像です。

「TDA7052STD 1Wx2」は、
フィリップス製のTDA7052Aが片チャンネルごとに1個ずつ、計2個。OSコン1μFが2個。
9V使用なのでOSコン10V−220μFを別に用意して取り付けています。

電源部は「ローコスト定電圧電源(+9Vタイプ)」。
密閉式のケースなので、念のため三端子に放熱器を加えました。 (しかし殆ど発熱せず杞憂でした。)

 

 
内部配線
 

ケースはタカチ製「CH7-17-17GS」です。
アルミの側板に灰色のアルミダイキャストのパネルが前後ビス止めという仕様です。
グレー塗装は少し暗すぎるので油性ホワイトを筆塗りしました。

トランスはTOYOZUMI製「8R2011-Z」で0−8Vを使う事にしましたが、通電してみたら、なんと9V!

ボリュームは東京コスモス製「RA30Y20SB103」RA30Y型の10K-Bタイプです。
長さが足りないので延長シャフトを咬ませています。

パイロットランプは100V。電源基板からLEDの引き出しが可能ですが、
フロントパネルに2mm穴を開けてグリーンのプラスチック破片を埋め込みましたので、
間接照明方式としました。かなり淡い輝きのランプになっています。

電源スイッチは押し込む方式です。アンプの自重が1400グラムなので楽々押し込めます。
スプリングの弱いものを選んでいます。
大体の部品はマルツパーツ館WebShopで揃えました。

 

 

 

 

 
 
背面
 



安価なトランスなので磁力線防止のためケースの内部を電源部と基板部に仕切りました。
ケースの底と側板も仕切板同様に1mm厚の真鍮板を張り巡らしています。
特に側板はカーブの連続で厄介でした。

効果の程は分かりませんが、隠れた美観でしょうね。
(天板をかぶせたら何も見えなくなるのが残念です。)

スピーカー端子は2mm厚のベーク板。これも裏側なので設置したら見えなくなりますけど。(^。^)


配線材はベルデン18番。
シールド線はオヤイデAWG20SYの黒を赤く塗装しています。PCOCC-Aで芯線が16本と多く、
強度抜群なスグレもののシールド線です。



 

 

       
 

全面パネル

 

ボリュームツマミはレイセオン社の軍規格通信機用を友人から譲り受けたものです。
小さなツマミなのに留めネジが2本も付いています。
デザインと色合いに惚れ込んでフロントパネルの主役にしました。

レイセオン社はミサイルも作る米国の会社だそうですが、
このツマミは、なぜかヨーロッパの雰囲気も漂わせています。

真空管アンプを昔から作り続けて年季の入った友人のコレクションならではの逸品です。

このツマミを活用するためにケースサイズを決めました。
ケースに収まる”中身”を選ぶという逆の手順で作業を進めています。



Bタイプボリュームシャフトの延長金具の収まりが難しく取付板が微妙な位置となっています。

全面詳細


 
塗装済
塗装作業中
 

ジャンク屋さんを覗いていた時に見つけたスピーカーです。三洋製で・・・・なんと「日本製」。
かなり時代の入った代物のようでDC−SF6という型番を検索しても出てきません。
7cmユニット×2で密閉箱。1・37リットル×2の容量。PEAK40Wです。

ユニットは4Ω仕様(SANYO刻印あり)で上下結線の8Ω。
センターキャップ・コーン紙・エッジも経年変化が僅かなので、このまま鳴らす事にしました。
スピーカー端子は金メッキ製、内部配線はモガミの極太2516に交換済みです。

スピーカーの裏側が壁面なので、或るメーカーが得意とする方式にチャレンジです。
ダクトをそれぞれ背面に埋め込んでビス止めし低域の増強を計ってみました。
少しはマシになりましたのでパソコン側からソフト=SoundMAXのシンセサイザーで
31Hz・62Hzを+30アップに設定しましたらバランスの取れた音質になりました。

加工前  ダクト

いかにも中古らしく汚れが目立つので解体してから艶消し塗装で明るいグレーに仕上げました。
「日本製」が作られた頃は組み立て・解体作業が簡単に出来る構造の時代でしたね。

しかしパソコン側で音質を操作すると聴き疲れてしまいます。
スピーカーの作り直しが必要のようです。

 


 
 
パソコン・アンプ設置
 

 

アンプは縦置きにも出来ますが平置きにしてBackUP用のデータDVDを乗せておく事にしました。

いつもはペンやメモ帳が散乱しているデスクです。
写真撮影のため片付けているので広々。

MonitorはEIZO S2000でお気に入りの液晶です。解像度は1600×1200。
ワイド形が主流になっていますのでスタンダードタイプの機種が限られてくる昨今です。

デスクトップの本体はテーブルの下です。仕様詳細はコチラ












 
RCAコード
 
パソコン本体にミニプラグを挿しフェライトコアを RCAジャック付近に取り付けています。
電磁波の影響をモロに受けますので噛ませておくのが肝要です。

■結果

@申し分ない音質です。驚きの再生能力だと思いました。アナログ式AB級。
A小口径スピーカーでボリューム位置は11時。
 12時まで半分以上も回すとかなりの音量で家人からクレームが出ます。

     
  FOSTEX UP120   UP120設置  UP120バスレフ
       
  UP120取り付け  

<最終姿です>

FOSTEX UP120スピーカーを指定箱10リットルより小さい4.2リットルの
木製BOXに 取り付けてみました。ユニットは12cmフルレンジです。
FOSTEX Speaker Grill K312にサランネットを貼り付けてユニットのカバーにしています。

前面バッフルが半分で傾斜しているのは液晶画面の傾斜に合わせているからです。
この傾斜角度だと液晶の後ろ部分を有効に活用できて収まりが良くなります。

BOXは底にダクトを空けてみました。Φ57L=65mmの塩ビ製です。
低域が予想以上に出ています。机の表面が有効に反響しているのでしょう。

■結果
 YouTubeを好んで視聴するようになりました。
 UP120の指定箱より低域が出るのが不思議です。中高域の伸びも十分です。

2013/5/28にRCAプラグが刺せるサウンドカードをパソコンに組み込みました。
(ミニプラグを使うと細すぎて接触不良がありそうな心配がありましたから。)
玄人志向のOxygen HD CMI8787−HG2PCIです。音質がより柔らかくなりました。
(Windows7のドライバー設定に一苦労しました。)
Oxygen HD

 

     
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